筆者、実は8月後半から9月にかけて、まぁまぁな損失を出してしまいました。
そこで、テクニカル分析の本を読んで、基本から勉強していました。
役に立ったことがあって、株価の変動だけではなく出来高をきちんとチェックしておくべきということでした。
今回は、株価と出来高について詳しく説明していきます。
出来高の研究のために参考になった本の紹介
まずは今回参考にした本は『出来高・価格分析の完全ガイド ──100年以上不変の「市場の内側」をトレードに生かす』です。
出来高と価格の二面性を使ったVPAという分析手法によって、概論が記載されています。
基本的な原理としては、「価格が大きく変わった場合は出来高も大きくなっているべき」という前提があります。
そのため、価格が大きく変わり出来高も大きくなっている銘柄は正常な動きをしているが、価格が大きく上がったのに出来高が小さい場合はインサイダー(機関投資家)が絡んでいる場合があるという話です。
本の値段はすぐに回収できるぐらいのリターンは見込めます。是非とも、読んで見て下さい。
出来高が伴っていない株価上昇は注意?
この本の骨格でもある、株価変動と出来高の関係についてです。
いわば、
・出来高があって上昇しているのはいいサイン
・出来高があって下落しているのは完全に悪いサイン
・出来高がなくて上昇しているのは怪しい
・出来高があるのに変動がほとんどないのも怪しい
と言った趣旨です。
出来高があって上昇しているのは、わかりやすく機関投資家が買っているため出来高が増えます。
5月の決算後のBASE(4477)なんかが出来高があって価格が上がっているので、わかりやすいですね。
実際に大量保有報告書で、いくつかの機関投資家が持ち分を増やしていました。
難しいのが、出来高が伴っていない上昇です。
直近だとギフティ(4449)なんかが怪しいとずっと思っていました。
出来高が少ないわけでもないのですが、何もなく突然新高値をとってきていました。
そうしたら、IRリリースが発表されてから新高値を更新したあと、材料出尽くしで下落です。
ギフティ(4449)自体はいい銘柄だと思って、6月ごろに買った覚えがあります。ただチャートの通りその後右肩下がりだったので損切りしましたが、、
今回の怪しいポイントは9/14以降の動きです。1営業日だけまぁまぁ大きい出来高を付けて上がっていますが、6月に一度大きな出来高だった時よりかは規模が小さいです。
さらにその後は普通というか、9月の中ではむしろ少ないレベルの出来高を出しながら、価格は綺麗に右肩上がりで上がっていきました。
そして材料発表後、6月に次ぐレベルの出来高を伴って大きく株価が減少しました。
これは、正当な評価だった場合は、もっと出来高があって然るべきだったと思います。
なぜこうなったかというと、おそらくですが、材料をどこか裏で嗅ぎ分けて株を買って、材料発表と同時に利確したインサイダーがいたのではないかと推測します。
なんかポジティブなニュースが来る前に、株価が上がる怪しい動きは、情報漏れだろうなといつも思いますw
株価の動きが怪しいかどうか見極めるポイント
今回は、出来高の件をちょうど勉強していたのですぐに怪しいとわかりました。
ただ、出来高以外の要素も加味しています。
それは、「決算がいいかどうか」です。
日本株の場合は、小型株のコンセンサス予想も大して参考にならないため、通期予想の進捗率であったり、KPI推移を見て「いい決算かどうか」を個人的には判定しています。
それでいうと、ギフティ(4449)はかなり直近の決算(2020/08/14)が微妙でした。
今まで成長して当たり前だったのが、外部環境の要素があれど、前年同期比のマイナス成長というなかなかショッキングな決算でした。当然進捗率も悪かったです。
決算がいい銘柄は、次の決算までには株価を上げてくるケースも多いので後から見直されて買われるという可能性はありましたが、決算が微妙だった銘柄が何の要素もなく右肩上がりで上がっていき、出来高もあまりない。。。
上記の要素を加味して、これはなんか不自然だなぁ、と個人的に思いました。
まぁ、今まで材料出尽くしで損したことの方が、多いんですけどね。
株価が過去最高を更新したといって油断は禁物!
以上になります。
株価の変動だけを見ると、過去最高の株価を出した銘柄はそのまま需給的に上がっていきそうな雰囲気がありますが、出来高の有無でその精度を上げることができる理解です。
そういう意味で、出来高の変動を見るのは非常に大切だと思います。
これらの観点で投資の判断軸だったり、何かしら参考になれれば幸いです。