皆さんの株式投資は、デイトレードですか、それとも数ヶ月での投資ですか、それとも数年も計画している投資でしょうか?
短期/中期/長期という時間軸は非常に大切な概念です。が、これは銘柄との相性というものがあります。
時間軸と銘柄の相性が悪いと、リターンを得られない
例えば、1ヶ月で株価が1.5倍になったにも関わらず、長期投資だといってホールドしていると、さらに1ヶ月後に株価が元に戻ってくる、なんてことがあります。
直近だとベガコーポレーション(3542)がなかなかすごい動きになってますね
すごいペースで株価がピークから下がっている時は、リターンを失うことになります。
逆に、短期のつもりで買った銘柄が、なかなか15%も増えない場合もあります。
時間軸と銘柄の相性が悪いと、リターンを得られない場合があります。
時価総額が小さい会社はボラティリティが大きい?
時価総額と、ボラティリティの関係についてです。
もちろん、ボラティリティはセクター(例えばバイオはボラが特に大きい)や会社個別の資本政策によっても異なるため、一概には言えないのですが、下記のような傾向があります。
時価総額100億以下:ハイパーボラティリティ
時価総額100~500億:ボラティリティ高め
時価総額1000億~5000億:ボラティリティ低め
時価総額5000億~:大きければ大きいほどボラティリティが低くなる
時価総額100億以下:需給でほぼ全てが決まる
時価総額100億以下は「クソ株」「おもちゃ」などと言われることもありますが、個人投資家の持株比率が比較的高く、ファンダメンタルはともかくIRの材料やニュースだけで株価の上下が激しいです。
代表例としてフルッタフルッタ(2586)を紹介します。
アサイーを販売している会社だね
なんやねんこれという感じですが、6/15が119円で、1ヶ月もしない7/9には最高値906円と、7倍以上も飛躍しました。その後9/8は200円と、これまた急降下していきました。
元々はアサイーバブルが崩壊して、経営危機の状況だったため株価が落ち、時価総額を減らしていました。その経営危機から脱することだったり、アサイーの業績によって株価が反応したのですが、それにしても動く幅が大きすぎるのが特徴です。
この場合は売上や利益のファンダメンタル・PER的発想は何も通じず、需給だけで株価が形成されます。
そのため時価総額が小さい銘柄はリターンの幅を大きく取れる可能性があるというメリットがありますが、需給で決まるので売るタイミングもまた非常に難しいです。
900円が天井なのか、1500円が天井なのかは、誰にもわかりません。
ちなみに私も6月に上がり始めた頃に参戦しましたが、217円で買って224円で利確しています。天井がわからないので、怖いというものはあるもののなかなかチキンでしたw
ただその中でも、着実に成長するものは時価総額数百億円規模まで拡大していきます。
ホープ(6195)は、昨年の7月は時価総額が20~30億円程度でしたが、テンバガーとなり現在300億弱まで伸びています。ボラティリティを跳ね返すぐらいの大きな変化(ビッグチェンジ)が起きた場合、株価が落ちることなく伸びていくことがあるというケースです。
ホープ(6195)はエネルギー事業が伸びていて、それが評価されているらしいね
時価総額高め:ボラティリティが低くなる
もちろんセクターや資本政策にも依存しますが、時価総額が数百億や数千億になっていけばいくほど、需給が与える影響は小さくなり、結果的にボラティリティが低くなる傾向にあります。
時価総額が高い会社は、そもそもの売上や営業利益の規模が大きく、成長率という観点ではあまり数字が伸びない、というのも理由にあるかもしれません。
エムスリー(2413)は時価総額が4兆円を超えるスーパー企業ですが、株価は成長にしたがって伸びていくものの、急激な上昇もなく、マクロ経済に影響される以外は小幅な推移をしています。
医療×ITの企業だね。日本という市場では一番伸びる市場なんじゃないかなという領域だよね。海外もM&Aを重ねて伸びているらしい。
こういう銘柄は爆発的な株価上昇は見込めませんが、成長をする限り株価は伸びていくものだと思われます。普通に業績が素晴らしく、今のところはつまらないぐらい順調に成長を重ねている会社です。
時価総額と期待する時間軸
以上のことから、時価総額とボラティリティを踏まえた期待する時間軸です。
時価総額が小さい会社はボラティリティによるリターンを得られます。よって短期向きと考えます。ビッグチェンジがあった場合はテンバガーを狙えるので中長期にシフトしてもいいでしょう。
時価総額が大きな会社はボラティリティが小さいので、ファンダメンタルや市場環境・競争環境を分析して本当に伸びそうな会社は中長期でホールドするのがリターンとして安定します。株価が高騰するか、決算が期待に見合わなかったタイミングで売るのがいいのではないでしょうか。
その性質を踏まえ、私は日本株は時価総額小さめで短期・中期のリターンを狙い、米国株は時価総額大きめの銘柄を買い長期でのリターンを狙っています。
というのも、米国の情報は時差や言語の関係があるので日本株のように収集して意思決定することが個人的に苦手なので、短期向けの銘柄の売買タイミングが割と合わないと考えています。そのため、タイミングに左右されにくい長期の大きめな銘柄を購入しています。米国株で一番ポートフォリオの割合として多いのはApple(AAPL)です。
日本株でボラティリティによる大幅リターンを期待しつつ、米国株でポートフォリオ全体のリスクヘッジをしています。
皆様も、期待する時間軸とリターンおよび企業の時価総額を調べて、ウォッチ/売買を検討してみてはいかがでしょうか。
米国株については、オックスフォードインカムレター にて優良米国株の紹介がされているので、この辺りの情報収集も併せて行いたいですね。もちろん登録は無料です。