先日、米国市場ではTwitter(TWTR)の株価が一時的に8%上がりました。
その理由は、Twitterでサブスクリプションサービスを作ろうとしているとの情報が広まったことからでした。
確かに、今現在の株式市場やSaaSやサブスクリプション型のビジネスモデルにお金が集まりがちです。
ただ、Twitterがサブスクリプションをやろうとしているという情報のソース元は、なんとエンジニアの採用ページだったそうです。
確かに、求人情報には次の一手が書かれている場合もあるなと、感じました。
入社してからプロジェクトを把握するとなると、「こんなはずじゃなかった」となるリスクもあるので、一定は求人情報なり直接の対面の場で情報が出されるはずです。
企業がIPO準備することを記載する理由
そもそも、IPO準備することをどうして記載するのでしょうか。
その理由は、予め自社のフェーズを開示することによりミスマッチのリスクを減らすということは考えられます。
それと、後1つは「IPOに携わった」という経験は代えがたいものであり、実績として残せることと、ストックオプションの兼ね合いでの金銭的リターンもイメージしやすいからなのではないでしょうか。
転職検討者にとっての引っ掛かり・アピールポイントとして、IPOを目指している旨を掲載しているのだと思われます。
IPOを目指す企業
さて、ここからIPOに向けて準備を進めていく・もしくは進んでいる企業になります。
シンプレクス
金融向けのITコンサルティング企業という印象です。シンプレクス。
実は一度上場しているのですが、2014年にMBOで上場廃止となったようです。
それが、再上場を目指しているとのことです。
WASSHA
アフリカでのビジネス展開を行っている企業です。
Energy as a service(EaaS)は初めて聞きました。
どうやらアフリカのタンザニアにて事業開発系のポジションも募集しているようです。
リンケージ
医療ドメインを張っている企業です。
企業向けの禁煙サポートサービスは、これからの時代に追い風になりそうです。
またオンライン診療系の事業もあるようで、もしIPOした場合はメドレー(4480)やメドピア(6095)のような時価総額の推移も期待できます。
エブリー
デリッシュキッチン(DELISH KITCHEN)が代表プロダクトのエブリー。
動画メディアは競合含めどこも苦しそうな印象ですが、IPOできるのでしょうか。
ここ数年でKDDIグループに入り、伊藤忠食品との業務提携を行ったりしていました。
ジェナ
AIチャットボットの企業のようです。
AIチャットボット自体は市場が伸びていそうですが、プレイヤーも多い印象です。
一応、HPを拝見したところ市場シェアNo.1と書いてありましたが、、
BtoB SaaSかつ継続率も優良なので、IPOした場合は時価総額が化けるポテンシャルを秘めていると思いました。
MOA
ECサイトを複数運営している企業のようです。知らなかったです。。
EC関連はあまり詳しくはないのですが、成長戦略としてはZOZOや楽天のようにEC領域から他にどんどん範囲を伸ばしていく、というケースが多いのでしょうか。
キングソフト
求人自体はキングソフトの日本法人のようです。元は中国企業ですね。
このIPOは、中国企業のものか日本法人でのものかイマイチわかりませんでした。
売り切り型のソフトウェアの売上が大きいイメージですが、他にも事業ポートフォリオがあります。
仕事柄でもちょくちょく情報を聞くのですが、選択と集中を結構大胆に行う企業で、人の入れ替わりも激しい印象を持っています。
フォーデジット
存じ上げなかったので調べてみましたが、デザイン周りの受託会社のようです。
デザインの受託と言えば、2020年6月30日にIPOしたばかりのGoodPatch・グッドパッチ(7351)がありますね。
グッドパッチは、初値こそ高騰しましたが、そこから落ちていて、やはり受託系はあまり株式市場では評価されないのでしょう。
アピリッツ
Webの受託系、いわゆるSIer系の企業です。
こちらは2020年7月7日に上場したばかりのBranding Engineer・ブランディング エンジニア(7352)に近い属性ですね。
BrandingEngineerは上場したばかりで、初値は高いですが、これからどうなっていくのでしょうか。やはりグッドパッチと同様に時価総額は伸びなさそうです。
おわりに
いかがでしたでしょうか?
個人的には、大型調達のプレスリリースを見かける企業ばかりかなと思っていたのですが、むしろその割合はわずかしかないことに少し驚きました。
そういう企業は、既にCFOなど揃えているという可能性もあります。これは今後調査したいと考えています。
今回のように求人からの情報だと、今からIPO準備をする企業の場合は2~3年後にIPOを計画している、というケースも一定数あるかもしれません。
いずれにせよ、今後もこれらの企業からは目が離せません。