2021年11月17日に、チャットボットを活用した会話型広告サービス事業を運営している株式会社ZEALSに上場承認が下りました。
IPO承認がされることにより、非公開だった情報が初めて出てくるのでそちらの分析を行い、IPO銘柄として、そしてセカンダリー銘柄として期待できるかどうかを見ていきたいと思います。
追記:直近の株式市場の動向を受けてか、新規上場が中止されました。今後の上場を楽しみにしております。
株式会社ZEALSの東証マザーズ上場概要について
まずは基本的な上場情報についてです。
上場日:2021/12/23(木)
発行済株式総数:15,240,000株 (上場時、公募株数含む)
公募株式数:2,500,000株
売出株式数:4,912,800株
公募売出流動性:55.9%
想定価格:1,530円
想定時価総額:233億円
オファリング規模:130億円
2021年3月期売上:14億円
同売上成長率:85.6%
主幹事: 大和証券
抽選申込期間:12月8日(木)~12月14日(水)
当選発表日:12月15日(水)
購入申込期間:12月16日(木)~12月21日(火)
売上成長率が80%を超えているのが特徴ではないでしょうか。
時価総額も200億超えのIPOで、マザーズでは中規模になります。
コードは9255みたいだね
株式会社ZEALSの企業情報について
続いて、ZEALSの企業情報についてです。
代表取締役社長CEO:清水正大
設立:2014年4月1日
本社:目黒区下目黒 1-8-1アルコタワー6F
チャットボット、とりわけチャットコマースの「ZEALS」というサービスを展開しています。
CEOの清水さん・COOの遠藤さんともに1992年生まれで、この世代の新規上場は新時代な感じがあります。今後増えていくと思いますが。
ZEALSはチャットボット・チャットコマースを展開しておりダイレクトマーケティングの領域のプロダクトと言えます。LINEやInstagram上で自動でやりとりを行い、購入に向けてユーザーのハードルを下げるコミュニケーションツールになります。
株式会社ZEALSの業績(売上・利益)について
続いては業績およびKPIについてです。
売上や利益は上場のための有価証券報告書に記載があります。
売上が順調に拡大していますが、その分赤字幅も大きくなり大胆な投資をしていることが伺えます。
2021年3月期は、上場を見据えたのか黒字化しております。ここに記載はありませんが、2022年度も第二四半期までは開示されており、なんとなんと49億円の赤字を出している超投資状態でした。
2017年度から2021年度まで、最後の年はちょっと惜しいけどほぼほぼ「T2D3」を達成しているね
主力事業のチャットボットのKPIが開示されております。
直近はアカウント数は微増ながら、累計ユーザー数やARPAの向上が売上に寄与しております。
月次解約数もありました。優秀ですね。
月次解約率は平均1%以下になりますでしょうか。
チャット経由でコンバージョンした単位という成果報酬のビジネスモデルなので、クライアントがリスク少なく導入ができ、またROIが合いやすいのだと思われます。
実際に何か話聞いたことある?
この会社が、というわけではないですがチャットボットはやっぱり有効で、コンバージョンが500%改善することもあるというのは聞いたことがあります
すごいね。それだけ結果が出るならお金払ってもいいから、伸びているのかなぁ
EC市場の拡大およびインターネット広告市場の拡大にうまく乗っている感じがしますね
ZEALSのIPO条件や今後の期待について
ここからは実際にIPOの公募やセカンダリーで買いにいく投資家向けに特化した内容です。
ZEALSの事業については上記で見ていきました。代理店が主力なのとプロダクトが主力なのと違いますが、チャットマーケティングという意味ではMacbee Planet(7095)と近い領域になります。
解約率の話が出ているのでAppier(4180)のようにSaaSでバリュエーション見られると、PSR16~17倍となりやや割安な感じがありますが、おそらくそうは見られておらずMacbee Planetのようなアドテク銘柄という意味合いが強いIPOなのではないかと考察します。
という理由も、IPOでの売り出し割合がかなり大きく今回のIPOで本気で資金調達しようとしていることが数字から感じられました。とりあえずちょっと放出という感じのファッションIPOではないです。
また今回のIPOについてはロックアップは180日が多く、IPO直後に過度な供給が増える状態にはなりにくいです。
見てると最近ロックアップ180日のIPOが以前よりも増えたような気がするね
しかし先述の通りIPO自体の売り出しが大きく、上場ラッシュという時期でもあり初値は高騰しにくいのではないでしょうか。
想定価格1,530円に対し、初値は1.3倍ほどの2,000円を予想します。
セカンダリーはどうでしょうか・・・高値掴みをする心配は少ないですが、時価総額が小規模で判断が難しいです。売上成長率が加速すれば機関投資家が買うチャンスが増えますが、どうでしょうか。
競合は現状は弱く、短期的にはEC市場の拡大とともに売上は伸びそうではありますが、どの程度伸びるか次第なところはあります。
そのため、セカンダリーやそれ以降のチャンスを伺う時には今後の決算が大事になってきます。
特に今期、今のところ赤字めちゃくちゃ掘ってる割には売上成長していない感じが現状あるのでちょっと数字がこけただけで不安なところはあるよね
IPO投資での抽選では松井証券 、SBI証券 、楽天証券 などの証券会社から申し込みができます。
倍率を上げるためにも、またセカンダリー投資に乗り遅れないためにもぜひ登録してIPOに備えましょう。