積立投資でのメジャーな方法である、ドルコスト平均法。
毎月決まった額から買える分だけ購入する、という方法はドルコスト平均法という名称を知らない人でも、感覚的に理解しやすいのではないでしょうか。
今回は、そのドルコスト平均法は最適ではない・罠があるという点について紹介いたします。
え?罠なんてあるの?と思う方にこそ、一度目を通していただきたいです。
ドルコスト平均法とは
ドルコスト平均法とは、毎月一定の金額を定期的に購入する方法です。
下記の表が分かりやすいです。
特徴としては、下記があります。
・もし安くなった場合、買える量が増えるので上がった時のリターンが大きい
・一定金額を設定するので、無理のない範囲で捻出ができる
・将来上がってさえすればいいので、チャートや市場を見る必要がなく、手離れがいい
1つ目の特徴を生かすため、ドルコスト平均法は将来的には中長期で上昇している確率の高い商品との相性がいいです。そのため、S&P500や積立の長期の投資信託ファンドにて使われる場合が多いのではないでしょうか。
筆者自身も、ニッセイ外国株式インデックスファンドに毎月1万円を投資しています。
またロボアドと呼ばれる、外国株や金や債権をミックスした投資信託のような商品にも投資をしていたことがありました。THEO+(テオプラス) などがロボアドのサービスになります。
ドルコスト平均法という分かりやすさとトレードオフとなるもの
ドルコスト平均法による積立投資は、先述の通り日々の値動きを追わなくてもいいですし、下がっても万能という分かりやすさがあります。
「上がるか下がるか」だけが論点となるため、あまり株や指標に詳しくない人に向いています。
ただ、その分かりやすさのトレードオフとして、実は利益としては最適ではないということに気付きました。
それは、今回のコロナを受けて、価格が下がった時に気付きました。
これは、実際に自分の積立と、投資の結果についてです。
毎月の積立をしつつ、価値が上がった時には結構なプラスになっていましたが、コロナにより相場が下がりました。
下がってマイナスに転じた時は、安く買えるからラッキーと思っていました。
ただ、下がった時に、すごく色々な銘柄が安く見えたのです。
つまり、下記の図でいうところの、青の地点で一旦全部利確させて、そのお金全てを赤のタイミングで再度突っ込んだ方が、将来のリターンが大きいのではないか?と感じたのです。
コロナのような事態を予測するのはほぼ不可能です。なのでコロナの前に利確するのは正直無理ですが、相場が落ちた1~3日後にそれに気づいて全部利確させた方がよかったのかなと思いました。
なぜなら、落ちた1週間後は「まだ落ちるだろうな」と多くの人が思っていたでしょう。そしてその予測は、かなりの精度だったはずです。
ロボアドの各社は、売らずに積立をすることのメリットをマーケティングで啓蒙していますが、それは彼らがビジネスになるからというポジショントークだな、とこの時に気づきました。そして、ロボアドでのドルコスト平均法・積立投資を辞めました。
ドルコスト平均法のメリットでも合った、安い時にたくさん買えるというのは、高い時に買っていたものが機会損失をしていたということでもあったのです。
ちなみに、この罠の理論はナンピンにも同じことが言え、下がるとわかっていれば一旦売って下がったタイミングで買った方がリターンが大きいのです。
おわりに
いかがでしたでしょうか。
ドルコスト平均法は、シンプルで分かりやすくリターンが見込めるというメリットがあります。
ただその一方で、下がるとわかっている相場であれば一旦売って後から買い戻した方がリターンが見込めます。そのため、積立だけ行って頑なに売らないという戦法は最適ではありません。
市場の相場を見つつ、最適な投資をしていきたいものです。