2020年7月21日、マクアケ(Makuake)の決算発表が出ました。
この記事では、今回の決算について説明していきます。
財務指標YonY
今回の決算のサマリの部分です。昨年の第三四半期時点との比較が凄まじいです。
売上は2倍以上に、営業利益に至っては8倍以上の進捗となっています。全て100%超えは圧巻です。
次にQonQ。QonQでも凄まじいの一言です。
QonQでの成長もしており、成長再加速と言えます。
一応補足しますと、マクアケはクラウドファンディングのプラットフォームを運営しており、応援購入総額:GMVが流通量で、その中の一部を手数料としてもらうビジネスモデルです。その手数料が、ここの資料でいうところの売上高になります。
そのGMVに対する営業利益率も上がっているというのが上記のスライドです。
GMVが増えたからといって、手数料が上がるとは想定しにくいです。
ここでは、おそらくですが内部オペレーションが効率的になり営業利益率も上がりますということが言いたいのでしょう。労働集約的ではない、インターネットビジネスですよというアピールな感じがします。
とはいえ、実際に営業利益率を上げているのはさすがです。
一つ気になったのは売上総利益率も4.2pt上がっている点です。マクアケの原価ってサーバー費ぐらいしか思いつかないのですが、何が減っているのでしょうか。もしくはGMVからの手数料の割合を増やしたことにより、売上総利益率が上がったのでしょうか。
圧巻の一言、各種KPIの推移
過去からのグラフで表しているスライドが、マクアケの好調さを一番感じられます。
この3Qが異常ですね、、
マクアケは9月期決算なので、3Qとは4~6月を表します。4~6月の新型コロナウイルスの影響もあって跳ね上がったようです。
確かにマスクや除菌は応援してもらいやすそうですし、家でやることないので応募者も集まる構造なのでしょう・・・とはいえここまでとは予想していませんでした。
掲載開始数も2倍に、アクセスユニークユーザーも約3倍になったようなので、マッチングする双方が巣ごもりの影響で集まったのでしょう。
明らかに異常値ですよね。
納得の上方修正、今後の戦略は?
もちろん、この追い風の影響を受けて上方修正を出しました。
元々の修正前の応援購入総額予測に、3Qの時点で届きましたからねw
GMVは45.7%の上昇に対し、売上は35.9%の上昇で若干固めです。キャンペーンで手数料を下げる可能性が高いという理解でいいのでしょうか。
また営業利益はほぼ影響なしとのことです。既に5.3億あるので、残りの4Qは若干の赤字になるということでしょう。
これは、次のスライドで、広告宣伝費に投資するとの記載がありました。
どんどん投資に回して、GMVのトップラインを伸ばしていくという戦略は今は正しいと思います。
特にクラウドファンディング系での競争となるため、マーケティングとポジション勝負な気がします。
実際にマクアケのサイトにチーズケーキのプロジェクトを見てたら、その後類似のプロジェクトの広告がたくさん流れてきました・・・
ダイナミックリタゲすごいと思いました
カンガルーなのにチーズケーキ好きなんだね
ただ7月22日現在では、主要そうなキーワードのリスティング広告はREADYFORが取っていました。
主要クラウドファンディングプラットフォームでは唯一上場しているというのと、市場的には魅力があり成長が見込まれるので、限界までGMVを伸ばしてリーダーになってほしいものです。
今後も、動向をウォッチしていこうと思います。